2019年6月23日日曜日

*6月のお話*水色の月


カレンダーの絵の中で、一番始めにできあがった絵。
水彩を始めてみよう、でも私にできるだろうか、と
まだ悩んでいたころ
強い衝動をもって描き上げました。
「水彩でも自分の作品が作れるかもしれない」と
初めて思えた作品です。

私の住む北鎌倉は今の時期、
道を歩いているだけで紫陽花に溢れています。
まるで広大な紫陽花の園のなかに住んでいるみたい。
子どものころ、この時期に来ていた鎌倉の
昔の思い出とも重なり、ノスタルジーも感じてしまう。

雨上がりの散歩で、水の滴る美しい青の紫陽花をみていたら
どうしてもこの様子を”水彩”で描きたいと感じました。

紫陽花はhydrangea..水の器という意味の名前を持っています。
下向きに垂れたこの花は、まさに器のように見えて
集めた清らかな水を、誰が飲むのかしらと思いながら。

潤い。色の移り変わり。青の濃淡。
迷いもなく追いかけて夢中に描いて生まれました。

この絵を描くために水彩を始めたのかも、と感じるほど
本当は手放したくないような気もしている
原点のような絵です。

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販売済みです
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