2019年1月6日日曜日

あんとす号さんの会、ありがとうございました



個展の会場としてお世話になるのは、初めての場所
なのに始まる前から安心していました。
この場所、この庭に寄り添い集うみなさんと
ずっと前からすでに「約束」をしていた気がするような。
なぜでしょう。いまだに不思議です。

その小舟のようなお店で10日間、旅をしているようでした。
曇ったり晴れたり雨が降ったり、部屋を満たす光が刻々と変わりゆくなか
観てくださった人の瞳のなかで、絵の世界がさまざまに色づき
私も知らない、新しくも懐かしい景色が広がっていることを
お客さまの横顔や背中から、感じることができました。

白鳥は、湖からひとつひとつすくいあげられ
その方に縁があったり、頭のなかにあるものと似ていたり
その方の好きなものだったりが描かれた
ぴったりのカードとともにお持ち帰りいただきました。
これもまた、この場所とみなさんで起こした不思議のひとつ。





人の生き方や自然との関わり方に深く感心を持ち続けている
草舟あんとす号店主さんの導きで
さまざまな想い、それは悲しいことも辛いことも含めて
お話することができました。
深くなればなるほど、美しいだけではないので
今まであえて語らなかったことも。
聞きたいと言ってくださった方に、少し語ることができました。
創作について悩んでいたことも
時間をかけて一緒に考えていただいたり。

これはもう、絵の展示というか、私の生き様と
観てくださった方の人生との交差点のようでした。
私が発信したものをもとに
お客さまとふだんは語らないような深さで対話する
(心のなかで、も含めて)
私にとって、新しい展示のあり方でした。

絵とは本来そういうものでもあると思うのですが
雑貨を作る作家として、長い時間を歩んできた私にとっては
「かわいいかたち」「すてきな色の組み合わせ」
「たくさんの方に手にとって使っていただくこと」
を追いかけてきた中で

「寂しさって、こんな空の色ですよね」
「不安はどこからやってきて、なぜ感じるのだろう」
というような
こんなところまでみせてしまって大丈夫なのだろうか?
そして
なぜこんな深いところまで同じように感じてくださるのだろう、
受け止めてくださる方がいらっしゃるなんて!という
驚きの連続なのでした。

これは一人の表現者として、
「私の周りには受け止めてくださる感受性の方がいるのだ!」
という大きな自信にもなりました。

自分で描いた絵たちですが、
各お店でたくさんの方に観ていただいて
その絵らしさを育てていただいた、
そしてこれからみなさまそれぞれの『水色の月』が始まる…
そんな気がしています。







個展すべての期間を含めて、出会いたい方に出会えたようにも思います。
新しい可能性を、私に授けてくださった方もいらっしゃいます。
たくさん収穫した種を、これからゆっくり育ててゆきます。
さてどの種から始めましょうか。
私の身体はゆっくりしか前に進めないみたいなので
少しお休みしてから、また一歩ずつ始めたいと思います。

気にかけていただいたすべての方に感謝!
貴重な場所を共有させていただいた
シャララ舎さん、Amleteronさんにも本当に感謝です。
すばらしい日々をどうもありがとうございました。



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