海辺とは日常(生活、個人)と
非日常(神秘、大自然)が交わる場所。
rectangleとは長方形という意味です。
海辺の風景を長方形で切りとれば
まるで写真のように
白昼夢のような旅の一日が
浮かびあがるのではないかと思いながら。
絵は、厚紙でお作りした
手作りの箱型フレームに入っています。
そのまま立てて飾ったり
後ろに引っ掛ける部分をつけていますので
ピンなどで壁掛けもできます。
色鉛筆画
フレームは厚紙にガッシュで着彩
フレームのサイズ 約108×127×24mm
各15,000yen 税込
◆Message from a bottle.
砂浜に落ちていた物語
はぐれ雲が壜の中をのぞいている。
前作の最初のページで、一人で遊んでいたあの雲が
新しい友達を見つけたのかもしれない。
中に入っている何かを見つけたのか
もしくはお互いに囁き合っているようにも…?
壜の中に光を閉じ込めているようにも…
<詩を書いた人より>
海から流れ着いた壜…のように見えるが
海も雲も砂浜も世界も、この壜から出てきたのかもしれない。
◆Afternoon silhouette.
やわらかな午後 < 販売済です>
明るい光の中でぼんやり海を見ている。
自分も光や海に溶けていくような幸せな時間。
<詩を書いた人より>
馴染んでいくような海と空の青、光と壁の白
海風の通り抜ける室内。
何もしない時間。午後のあいまいな輪郭線。
*
お求め頂いた方より
夏が好きだった子どものころの楽しい思い出が蘇ってくる…と
さまざまなエピソードを教えていただいて
聞いているこちらも楽しかったです。
今回の絵、どれも「乾いた風が吹いているみたい」とのお話も。
じめじめが苦手な私が描いたからでしょうか。
気持ち良い風が吹き抜けるような場所が好きです。
◆A guest of the sun.
太陽が友達の家
早く外へ行こう!と愛犬が呼んでいる。
光は外へと楽しく誘っている。
<詩を書いた人より>
外と内をつなぐ扉は開き、階段、窓へ日光が射している。
太陽が満ちた明るい海辺の家。
*
外へ誘われているような気持ちで描きましたが
お客さまには「家に帰ってきた」ように見えるという方も。
さまざま、想像を膨らませてご覧いただけることが
とてもうれしいです。
◆Rest in the overlap.
波間の一休み
いろいろなことがあるけれど、今はちょっとここで休憩。
ハマゴウの花の涼やかな色にほっとしながら、波音を聴いている。
<詩を書いた人より>
足跡や波打ち際は続き、それを波が消してゆく。
花びらは重なってゆく。
その交差する永遠の重なりの中で、今は少しだけ休憩する時間。
*
ハマゴウの花とは、茅ヶ崎の海岸で出会いました。
とっても好きな青紫色のはなびらと
青みがかった葉っぱが涼やかで、すてき。
香りが特徴的なお花で、漢方などにもなると
後から物知りな方に教えてもらいました。
たしかコロナ禍が始まったばかりの時で
マスクをしていたから?香りに気がつかなかったので
再び出会ったらたしかめてみたいと思っています。
今回の絵は
こんなふうに私が実際に家から近くの海辺を歩いて
見つけたもの、感じたこと、生活
そういうものが色濃く表れていると思います。
前回は鎌倉に越してきたばかりの時に描いたので
もう少しファンタジックな
憧れを含んだ、幻想の世界だったのかもしれません。
どちらがお好みでもうれしいです。
心を緩やかに開放して、ポーとして
楽しんでいただけますように。
◆Blue space and white space.
夏色の階段 < 販売済です>
夏の色だけが広がってゆく世界。
足どりは軽く、この階段をどこまでも登ってゆけそう。
<詩を書いた人より>
色分けされたような青と白のコントラストを眺めながら
その余白を登ってゆく赤い人。
*
極楽寺の感じかなあ?葉山の感じかなあ?
…なんて声も聞きました。
個人的には、長谷寺や
追浜の小高い山の上の海が見えるカフェに
行った時のことも思い出したりして。
照らされた夏の階段をワクワクしながら登った日を
思い浮かべていただけたらうれしいです。
◆They leave or not.
気ままな散歩
海鳥の気ままな散歩。
小さな鳥もきらめく海辺を歩くことを楽しんでいるよう。
<詩を書いた人より>
小さな鳥の足跡は、残っていても残っていなくても些細なこと。
飛ぶのも、歩くのも、気にせず好きな方で。
*
由比ヶ浜を散歩していたら
小さな鳥が波打ち際をピョンピョンと歩いていて
楽しいのかな、気持ちいいのかな、と
私もその様子をずっと見ていました。
どっちでもいい。些細なことでもいい。
好きなように。気ままにね。
そんな名前のつかない時間を楽しむために
私たちはこの星で暮らしているのかもしれません。
みつめ合う夜
これから夜が深まれば
海と空の区別ができないほど世界は黒に沈んでゆく。
その美しい時間を窓辺で見届けている。
<詩を書いた人より>
カーテンを開け軽食を用意し、夜と対面しているような。
絵全体が人の横顔のようにも見える
(星が目、カーテンが髪、ぶどうが口元)。
*
夕方から夜に変わっていく海。
夕暮れのめくるめく色のドラマが終わって
しっとりと闇に沈んでゆく。
特に月のない海は、神秘の姿。
星がよく見えて夜と静かにみつめ合うのに相応しい。
波音だけがいつまでも、いつまでも…
今夜も、夜とみつめ合うのを楽しみに。
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