2010年8月10日火曜日

日本にいるということ。日本人であるということ。

私の作品は、ヨーロッパのものを想起させるものが多く
それは私が強くヨーロッパの意匠、図案に惹かれる性質に
よるところです。古城とか教会とか、紋章とか宗教画、
ヨーロッパ文化が色濃くでた神話や童話も好きです。
それは(もしかしたら、遠く、手の届かないゆえに強まった)
子どものころからの憧れと空想癖のようなものです。


ただ、やっぱり私は日本人。
「和」の感覚が、自分の中に存在することを制作を通して感じます。
私の思う「和」とは、間合い、空間、色、でしょうか。
間を活かすことや引き算をするバランス感覚。
四季を感じる繊細な意匠と色彩感覚。
紙に対する考え方、例えば折り紙やのし、包みなどの伝統。
紙の白さ、美しさにこだわりを持つのも日本独特の文化と言われます。
質の高い、研ぎすまされた「和」に触れる時、背筋がすっと伸びる。
そのようなものを自分の表現するものにも表したいと強く思います。

作品を取り扱い頂いているmuguetの清水さんから
「tegamiya作品に、和の風情を感じる」とのお話頂き
はっと思い、このようなことを書きました。

さらに今、海外のショップからも
tegamiya作品の取引依頼がきています。
慣れない英語、海外ビジネスに四苦八苦してはいますが
オーナーの人柄とセンスに惹かれて前向きに検討&準備を進めています。
紙好きに言葉の壁はないのですね。
「日本の紙作家」として、何を魅せることができるだろうか。
そのようなことも考えます。



ヨーロッパも好きだけど京都も鎌倉も好き。
洋館も好きだけどお寺も町家も好き。
手落とし珈琲も好きだけど、急須で入れる日本茶も好き。
いろいろ混ざり合って、tegamiyaとして表れる。
和洋折衷。私にぴったりの言葉かもしれません。
そのうちにアラビアや中国の趣向も
私の中に入ってくるかもしれません。

今回のイベントでは、鎌倉の風景を思いながら
和洋折衷の新作「こと栞 -koto-」を制作しました。

みなさま。鎌倉でのイベントにお越しの際は
ぜひこの町の「和」と「洋」、「古」と「新」
そしてのどかな日常を味わう旅を。

もし、寄り道どころに悩みましたら
過去の記事もご参考までに…
ただしCLOUD BLDG.は必見スポットです。


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